「まーさーき、あーんして」
「…………」

「ねえねえ、カフェ行こうよ」
「いいけど」
久しぶりに二人だけで出かける、日曜の午後。
監督の都合だとかで、部活の練習が休みになったのだ。
彼女のは、サッカー部のマネージャーで。
なんとなく気になってたくらいの時、から告ってきたから、OKした。
実はもう、かなりはまっているなんて事は、絶対に言わない。
「ではご注文確認させて頂きますね。
ホットサンドイッチがお2つ、トロピカルオレンジジュースが、お1つ、
ストロベリーパフェがお1つ、以上でよろしいですか?」
「はーい」
「…お前、よく食うのな」
「何よー、食べ物はサンドイッチだけじゃない」
「…パフェって食べ物じゃないのかよ」
「それは、柾輝の分」
………………
「は?」
「反応遅いなー。大丈夫大丈夫、あたしが食べさせてあげるから」
「何言って…」
「あたし、彼氏にストロベリーパフェ食べさせてあげるのが、小さい頃からの夢だったのよねー」
そう言われて、柾輝に逆らう術は無かった。
惚れた弱み、とでも言うのだろうか。
メニューに乗っている可愛い飾りのパフェを見つめ、ため息をつく。
俺が、こんなものを食べる日が来るとは…
「ストロベリーパフェです。ご注文の品は以上でよろしかったですか?」
「はいはーい」
サンドイッチが終わり、目の前に赤と白のグラスが現れた。
そんな笑顔で、コッチを見られてもな…
「まーさーき、あーんして」
「………」
今日から、そこらに居るバカップルを、馬鹿に出来なくなってしまった。
お決まりの光景に、思わず固まってしまう。
ついでに、興味本位で見ている周りの奴らの視線とクスクス笑いが痛い。
「ほら、あーんってば。柾輝」
「………」
「食べてよー」
どうするよ、この状況。
間違ってもそんな……………そうだ。
とりあえず、恥ずかしさを堪えて口を開ける。
「もっと大きく開けてくれないと、スプーン入らないよ?」
「………わーったよ」
クスクス笑いの音量が、増す。
そのまま見てろよお前ら。
「はい、あーん」
「……」
「おいし?」
ぐいっと、頭を引き寄せて、口づけをする。
おおっと、歓声があがる。
見ちゃいけません、なんて子供に言ってるおばさんまで居る。
「ん……ちょ、柾輝……」
横目でスプーンの位置を確かめ、そっと甘いアイスをすくう。
そのまま、自分の口に入れて、もう一度深くキス。
「…は…皆……見てるよ、柾輝」
「関係ないだろ」
甘い甘い、溶けそうなくらい甘い接吻だった。
もちろん、イチゴアイスは溶けたけど。
「…ごちそうさま」
「…っ…柾輝のバカー!!」
「バカップルが夢だったんだろ?」
「違っ……〜っ」
口封じの口実で、もう一度キスをして。
その場を立ち上がって、お店から出た。
机の上に乗った、空のグラスは、
二人の雰囲気をそのまま残していた。
〜おまけ〜
「ママー、今の黒いお兄ちゃんすごかったねー」
「見ちゃいけませんよ、せーちゃん」
「僕も、絶対あんなカックイーお兄ちゃんになるんだー」
「駄目ですっ、全く近頃の子は…」
そのストロベリーパフェには最近、
ふたりで食べると愛が深まるなんてキャッチフレーズが
ついたとかついてないとか。

あー…思いっきり消化不良です。
柾輝のキャラ違ぇー…(汗汗)
3232番HITリク、柾輝夢で甘々でした。
も、申し訳ありません…!
こんなのでよろしければ、杏奈様のみ、煮るも焼くもお好きにどうぞ。
ちなみに最後に出てきたせーちゃんは、
愛渚の趣味に違いありません(笑)
で、では失礼致しました。
素敵なリクをありがとうございました!(逃)
(c)愛渚 雛古 2004.04.06