今日も、お姫様はご機嫌ななめだそうで。

「つーばーさ」
「何、」
翼の長い眉毛は、今日もヒクヒクしてます。
あーあー…飛葉中サッカー部のお姫様、今日も不機嫌だそうです。
「ねーねー、何で最近そんなに機嫌悪いの?」
「僕はそんなつもり無いんだけど」
顔も見ずに、ポンッとボールを蹴る。
お、リフティング。
磁石みたいに足元に戻ってくるボールを見ていると、やっぱり翼は上手いんだなと思う。
「ねーってばー」
「あーもう、煩いな」
「くくくっ」
「柾輝、笑うなって」
ここ一週間、翼はずっと機嫌が悪い。
それが何でだかは、分からないんだけど。
仲良しの柾輝にまでガン飛ばしちゃって…
「ねえねえ、一週間くらい機嫌悪いよね?」
「そうやなー…一週間てゆうたら…」
「何々?」
「オンナノコの週なんやないか?」
直樹はニカッと笑ってそう言った。
オンナノコの週って…あれの事?
「え、翼って女だったの!?」
「実はやなー…」
「直樹!も、直樹の言葉なんか信じるなよ」
「なんだ嘘かー」
ちえー。大発見だと思ったのにな。
だって翼だったら実は女ですって言われても信じるよ。
「…、ホントに分からない?」
「うん。何、教えてくれるの?」
「絶対やだ」
いじわるーって、頬を膨らませてみたら、
バチンッて両手で叩かれた。
い、いたぁ…
「一週間前、部室での事思い出してみろよ」
「柾輝」
気付いたら傍に柾輝が来て、こそっと教えてくれた。
柾輝は、優しいねー。
一週間前って言ったら…
「あー、もしかしてあたしが翼のユニフォーム勝手に着た事怒ってるの!?」
なるほど、大事なユニフォームだもんねー
ごめんなさい…
って思ったのに。
「そんな事、別にいいよ」
「へ?」
違ったみたいです。
「それはいいよなー、だってあの後翼…」
「柾輝っ!!」
どうしてだか翼の顔は真っ赤。
うっそー、もっと怒らしちゃった?
「ご、ごめんなさい」
「ってなんでが謝るんやっ」
ビシィッ
わーお、関西弁でツッコまれちゃった。
なんだかずっしりと心に響くね、関西弁のツッコミ。
「えー…でも…じゃあ何で…あ、もしかして翼のジャンプ先に読んじゃった事とか?」
「そんなにケチじゃない」
「あ、じゃあ翼の分までアイス食べちゃった事とか!?」
「そうだったの?」
「え、知らなかったんだ」
あーあ、ヤブヘビ。
「分かった、翼の部屋に勝手にあがった事だ!」
これは決定的だね。
だって翼嫌がってたのにあたしズカズカ入ってっちゃったもんなー
「へー、そんな事してたんだ」
「柾輝、誤解するな」
誤解?あのー、何の話でしょうか。
「、どんだけハプニング起こしとるんや…」
…確かに。
つくづくこんなマネージャーですみませんね、部員さん方。
「あーもうそんな事じゃなくて!」
姫、怒り度マックス。
や、やばい…このままじゃ必殺マシンガントークが!
あれ、受けると凹むんだなー…
「、週末柾輝に抱きついてただろ!」
…へ?
そんな、事ですか。
確かに、柾輝大好きーって言って抱きついたような…
でもあんなの、ただのスキンシップですわよ奥さん。
「あれが嫌だった!もうこの話終わり!」
真っ赤な翼に、ニヤニヤ笑う柾輝と直樹。
な、何ですかこの展開は。
これはまるで…
「ヤキモチ?」
「ばっ……」
真っ赤なお顔が可愛いよ、お姫様。
「ふーん、翼ってあたしの事好きだったんだね」
「…っ…そうだよ、悪い?」
「ううんー、あたしも翼大好きー」
「へ、へー」
「顔は正直やのになー」
「直樹、煩い」
とりあえず、お姫様のご機嫌は直ったようで。
しかも何だかついでにあたしは両想いだったようで。
とりあえず、めでたしめでたしだな。

はい、お粗末様でした。
宝探しリク、椎名さんのギャグでした。
…………ごめんなさい。
直樹の扱い酷いなー…でもまあ、彼はこんなキャラだな(酷)
照れてる翼姫なんかも、いいかなと思って…。
ヒロインちゃんぶっ飛んでますな。書いてて楽しい。
椎葉様のみ、煮るも焼くもご自由にどうぞです。
失礼しました。
素敵リクエストをありがとうございました!(逃)
(c)愛渚 雛古 2004.04.05