ジリリリリリリ…












うるさい目覚ましをいつもの様に足で止めた。

起き上がって止めれるように足元に置いたって、無駄。


なんたって、足は器用だからね。


寝ぼけ眼で壁の時計を見ると、午前6時。

何でこんなに早く鳴ってるんだ?

いつもは7時半に起きるのに…


「…やっぱり誠二起きてない。ほら、起きて」


ガバッ

竹巳に布団を剥がされてしまった。


まだやっと桜が咲き始めた時期。

いきなりそんな事されたら…


「寒っ!何すんのさ竹巳!」

「今日早く起きるって一番意気込んでたの誰だっけ?」

「え…?あ、あーーー!!!」

「感謝してよね。とっとと起きる」


慌てて飛び起きて、パジャマを脱ぎ捨てた。

机のカレンダーに花丸がついている今日。


4月8日。


の、誕生日だ。





「じゃあ、また学校でね」

「全く…誕生日くらい、ゆっくりすればいいのに」

「まあまあ、いいじゃない」


ちゃんの部屋の前で、待ち伏せする。

中からの声を聞き取り、竹巳と三上先輩、キャプテンに目で合図した。

 も う 少 し で 、 開 く よ 。 


は、毎日7時に部室に行って、その日の練習メニューを立てている。

全く、最高のマネージャーだった。

武蔵森サッカー部が成り立つのが彼女のおかげだといっても、決して過言ではない。




世界で一番愛しい人の、誕生日。




ガチャ、


パンパーン


ドアが開いた瞬間に、クラッカーの嵐。

くるくる巻かれた紙くずを被ったは、目がまんまるくなっている。


…可愛いよ。


「おっめでとー、!」

「おめでとう、さん」

「めでたいな」

「感謝しろよ…ったく…」


口々に、言葉を浴びせて。


「…ありがとう、みんな」


彼女は、綺麗に綺麗に笑った。





「ね、。誕生日くらい、仕事しなくていいのに」

「誠二?」

「だっていっつも大変そうじゃん」


昼休み、いつもの木陰でそんな話をした。

普段は、竹巳や先輩たちも居るんだけど。

今日は訳あって二人きり。


「ううん、好きでやってる事だから」

「えらいなー」


中途半端が、大嫌いで。

何でも平気な顔してこなして。

だけどホントは脆い部分もある、女の子。



が、愛しくて。

俺が守ってあげたくて。







「俺は、そんなの事が好きだけど」



「え……?」



そんな可愛い表情して。

全部全部大好きなんだ。


「これあげるー」

「梅の、花?」

「うん、に似合いそうだと思って。とってきちゃった」

「誠二らしいー」





「私も、そんな誠二の事が好きだよ」





柔らかい花の匂いに包まれて、

人生ではじめてキスをした。






「ありがとう…最高の、誕生日」

「うん、W記念日だね」





来年も10年後も、

カレンダーに花丸がつきますように。








〜おまけ〜

「ちょっと、乗らないでくださいよ三上先輩!」

「だってこんな位置からじゃ見えねぇんだよ」

「だからって……あ、キスした、今」

「マジで!?見逃したじゃねぇか!」

「俺のせいじゃありませんよね…?」

「藤代も、やるじゃないか。俺も負けてられないな」

「「((どうしよう、後ろが怖いんだけど…))」」


木の後ろで、3人が優しく見守ってましたとさ。










誕生日企画、最初の夢です。
ほのぼのギャグとのリクだったんですけど…
すみませんでした(土下座)

と、とにかく、桜綺様、お誕生日おめでとうございます!
貴方がこの世に生まれた日を、心からお祝いさせていただきます。

桜綺様のみ、煮るなり焼くなりお好きにしてくださって結構です。


(c)愛渚 雛古 2004.04.03(UPは04.08)